かわすい通信Vol.26不漁&官能検査表

こんにちは!

川口水産の雑賀(さいか)です!

 

月に2回お送りしている「かわすい通信」

本日は私からご案内させていただきます(^^)

 

既にご存知の方もいらっしゃると思いますが、今年はうなぎの価格が高騰中。

毎年シラスウナギ漁が始まる時期に全く捕れず、不漁でニュースとなりました。

 

通常、うなぎを育てる業者さんはシラスウナギが捕れ始めたら、早く成長させたいので

今池に居るうなぎを早く売って、池のスペースを開けてシラスウナギを池に入れます。

 

ところが、シラスウナギが捕れず、池に入れるシラスウナギがないとなると

今池にいるうなぎを早く売る必要がなくなるので、うなぎを育てる業者さんは出来るだけ大きく育ててから売ろうとします。

その関係から1月~2月はうなぎが流通せず、当店でも仕入れが困難になり、

うなぎがなくて仕事が出来ない日が何日も続きました。

 

そんな事は私が入社してから初めての事で、

この先どうなるんだろう…と毎日不安に思っていましたが、ここ最近になって

少しずつうなぎが入荷してくるようになりました(^^)/

 

当店は主にうなぎを徳島・宮崎・高知などから仕入れており、

当店に入荷したうなぎはいったん「立て場」と呼ばれる場所で保管されます。

立て場では「バッカン」という黒い桶にうなぎを入れて、地下水を流し続けます。

 

↓ メインの立て場 ↓

 

メインの立て場がいっぱいになるとその向かいの立て場にも並びます。

 

↓ 向かいの立て場 ↓

 

写真でお分かりいただけるように、積み重ねたバッカンの上から地下水を流し、

1番下のバッカンまで水が巡るようになっています。

こうして地下水でうなぎを泳がせておく事で

川魚特有の「ドロ臭」と言われる臭いを抜いています。

 

バッカンの中にはうなぎが20匹ほど居ます。

↓ うなぎの写真 ↓

 

ここでうなぎのドロ臭が抜けるまで泳がせておく事が

当店自慢の「臭いがないうなぎの蒲焼き」が出来上がる大事なポイントです。

 

そこで出てくる疑問が「臭いが抜けたかどうかはどうやって見極めるのか?」です。

工場見学などで実際に聞かれることが多いこの質問。

 

実は見た目からは全く分かりません。

また、うなぎの個体差があるので”何日泳がせたら臭いが抜ける”などの決まりもありません。

実際に食べてみて初めて分かるのです。

 

というわけで当店では毎朝「試食検査」をしています。

当店は、どこの生産者のどの池のうなぎかをきちっと管理しており、

その池のうなぎを少量蒲焼きにして、味に敏感な職人が実際に食べてチェックします。

 

↓ 実際の検査表がこちら ↓

 

2018年2月19日の表です。

この表の1番上の列を例にとると

2/15にトピナ(高知県自社池)のナンバー5000の池から入荷したうなぎの

「味」「肉質」「ドロ臭」を5人でチェックしています。

ドロ臭の項目が全員○なので2/15のトピナと2/19の大隅は無事この日蒲焼きになっています。

 

ところが3列目の藤枝(2/19入荷 池ナンバー153)と

4列目のトピナ(2/19入荷 池ナンバー5000)は両方とも5人中2人が×をしています。

 

一人でも×があった場合はそのうなぎは捌かず、また次の日にまたチェック、という形で5人全員が○をつけてはじめて捌くことが出来ます。

 

毎日厳しいチェックを行い、かわすいの蒲焼きは出来上がります。

説明だけでは分かりにくいと思ったので今回はお客様に実際の表を見て頂きました。

今後もより美味しいうなぎをお届けできるように頑張って参りたいと思っております。

 

 

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